



便利堂が主催するハリバンアワードは、160年の歴史をもつアナログ写真印刷技術と、現代写真のアート性を繋ぐ取り組みです。「玻璃(はり)」とは古い日本語でガラスを意味し、版にガラス板を用いることから玻璃版と呼ばれていました。 その名前に由来するこのアワードは、プロ、アマチュアを問わず白黒写真を用いて制作をする全ての写真家・作家に開かれています。写真の分野で世界的に活動する審査員による厳選な審査の後、受賞者が選出されます。最優秀賞を受賞した作家は、京都のコロタイプ工房に招聘され、熟練の職人と共に受賞作品のコロタイププリントを制作します。
7度目の開催を迎えた2020年は433件の応募に恵まれました。力作揃いの作品群の中から見事最優秀賞受賞者に選ばれたのは、カナダ・モントリオールを拠点に活動する写真家モード・アルセノー(Maude Aresenault)さんです。
この公式カタログには最優秀賞の他にも、審査員特別賞、便利堂賞、奨励賞を受賞した入賞作品が収められております。本文はすべてコロタイプで印刷され、手製本で和綴じにて仕上げられています。是非お手にとってご覧ください。